『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
学校に送り届け、途中で迎えに来る事を伝えると、ロコツに嫌そうな顔をされた。


「またお前が来るんか」
「すみません、あたしで」
「まあ、楽しみやな。久しぶりに会えるし」


楽しみにしてなさいよ、ふっ。


2人が校門に消えるのを見届けて、お父さんに電話をした。


「もしもし」
『志穂? 準備はOKよ』
「ありがとう、じゃあ迎えに行ったら作戦開始ね」
『了解、抜かりは無いわ』


先輩の痛みの分と、そしてあたしのこれまでのストレスのお返しをしなくちゃ。


本社へ戻ると、大虎師匠の到着スケジュールを確認し、先輩のため込んでいた仕事を回収する。


「大沢さん、最近、向島君を見ないんだけど」
「すみません、ちょっと体調が悪いみたいで。家で仕事をするそうですので、その代わりはあたしがします」
「ならいいけど」


部長、ごめんなさい。


これでクビになりますから、許して下さいね。

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