『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
発覚しそうになる度、ハギモトは様々な技を使用してもみ消しているらしいが東京じゃ、何をされるか分からない。


やっとの思いで『おいひぃミルク』を買い、楽屋に戻ると、既に2人は着替えを済ませていた。


「遅い! 」


秀一郎さん、何であなたは一語文が多いのでしょうか?


「余計な脂落とせや、ノロマ」


万里也さん、あなたは余計な言葉が多すぎる。


このガキんちょ2匹を、どう料理して更正させるかが、あたしの腕の見せどころだろう。


「あのー万里也君、何度も言うけどタバコは止めて」
「誰に向かって口聞いとんじゃ! タバコは止めて下さいやろが! 」
「無駄」


ケンカに突入するかと思ったその時、ADさんから出番を告げる声が掛かった。


「Super ㎡さん、そろそろお時間です」
「はい、分かりました」


素直にスタジオに向かう2人に安心し、その後ろを付いて行くと、急に万里也が走り出す。


「ちょっと! どこに行くの! 」
「はっ、知るかいな」


まずい、機嫌を損ねたらしい。


< 28 / 292 >

この作品をシェア

pagetop