『イロモノなアタシⅡ 小鬼更正計画』
「落ち込んでる? 」
「ちょっとね、でも、あたしがそんな顔するワケには行かないから。まーちゃ子、カンが鋭いし、元気ださせないとね」
「頑張って、東京に来る日を楽しみにしてる」
そう、何としても戻りたい。
まーちゃ子を有名にして、一人前の芸人にしたいから。
それが、今のあたしの仕事。
不意に、女の子達が自分の荷物をゴソゴソし始める。一体、何をしようというのだろうか。
それは、次の瞬間に分かった。
『Super ㎡! 』(スーパーエムズ)
舞台上に躍り出たのは、銀色のクセッ毛の男の子と、メガネを掛けた真面目そうな男の子。
しかも、若い。
彼らは、最近ハギモトで最も注目されている若手だ。
女の子達は彼らの姿を見るなり、まるでアイドルのコンサートの様にサインボードやウチワを広げ出す。
そこには『万里也』とか『秀一郎』と、2人の名前が蛍光色で書かれている。
「これが今、話題のスパエムかぁ」
「アイドルみたいだねー」
のん気に言っていた、彼らのネタが始まるまでは。
舞台上の2人は、1本のマイクを前に、漫才を始める。
「ちょっとね、でも、あたしがそんな顔するワケには行かないから。まーちゃ子、カンが鋭いし、元気ださせないとね」
「頑張って、東京に来る日を楽しみにしてる」
そう、何としても戻りたい。
まーちゃ子を有名にして、一人前の芸人にしたいから。
それが、今のあたしの仕事。
不意に、女の子達が自分の荷物をゴソゴソし始める。一体、何をしようというのだろうか。
それは、次の瞬間に分かった。
『Super ㎡! 』(スーパーエムズ)
舞台上に躍り出たのは、銀色のクセッ毛の男の子と、メガネを掛けた真面目そうな男の子。
しかも、若い。
彼らは、最近ハギモトで最も注目されている若手だ。
女の子達は彼らの姿を見るなり、まるでアイドルのコンサートの様にサインボードやウチワを広げ出す。
そこには『万里也』とか『秀一郎』と、2人の名前が蛍光色で書かれている。
「これが今、話題のスパエムかぁ」
「アイドルみたいだねー」
のん気に言っていた、彼らのネタが始まるまでは。
舞台上の2人は、1本のマイクを前に、漫才を始める。