Bitter Sweet
学校を出て、少しすると見慣れた道に入った。

「…アレ?この道…。」

自転車でよく通った、

昂くんの家までの道…だ。

「憶えてた?」

チラッと私を見て、またすぐ正面に視線を戻す。

「そりゃね。何度通ったことか。懐かしー。」


見覚えのあるお店や看板があれば、

逆に、こんなの出来たんだ、という新しいものもある。

不思議な感覚で窓の外に目を奪われていた。



ーあ。よく来たコンビニ。

そのコンビニの角を曲がって少ししたらー

見えてきた。

昂くんの家…だ。
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