Bitter Sweet
歌が聴こえてくる中、
私の意識は半分以上、この歌を聴いてた時代にトリップしていた。


元々、私が好きでよく聴いてたのを昂くんが知って、
昂くんも聴くようになってくれたバンドだった。

そしてこの歌の歌詞に出てくる2人が、
私の中では最高に可愛くて幸せそうで、理想的な雰囲気で。

それを昂くんに話したら、
ふーん、って興味なさそうな反応をしていたくせに。


ある、夕焼けがすっごく綺麗な日の学校からの帰り道。
あまり人通りはない小さな公園に入って。
ふと会話が途切れたタイミングで昂くんが急に私を抱き寄せて、キスをしてきたことがあった。


そして、言ったのが。

「ホントに影が重なると、2人でいるのに1人みたいだな。」

一瞬、何のことか気付けなかったけど。

『Orange』の歌詞の事だったんだよね…。

イタズラっぽく笑ったその顔は照れてもいたけど、

私が感じたことを同じように感じてくれた、たったそれだけの事が。

私の心を満たしてくれてた。


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