Bitter Sweet
しかし、ヤツはそんな私に構わずマイペース。


「ははっ、ホント面白い!正直新鮮、その反応!」
腹を抱えて笑い出す始末。

「…何がそんなに可笑しいのかわかりませんけどね。さっきのあんたの自惚れまくりのセリフ、みんなに聞かしてやれば、同じ反応見れるんじゃない!?」


ヒーヒー言って笑ってる高梨の目がようやくハッと開いた。


「やー、それは勘弁して下さい、桃瀬ねーさん!!ココ、今日はおごるんで!」

みんなの前でイイコぶりっ子してる高梨を知ってしまった私はちょっと優越感。(ファン達にではなく、あくまで高梨に対して。)

「ふむ、まぁとりあえず、今日はそれで許してやろーかな。」
鼻高々な私。
「あー、良かった! …あと、嫌われてるわけじゃないのも分かって!」
にこやかな顔をする高梨。

「…そんな気にしてたの?」
私があまりにキョーミありませんオーラを発してたからか?
あんだけモテてりゃ気にもとめないと思うのに。

クスっと微笑んで高梨は。

「オレ、簡単に落とせる女の子には興味ナイ。障害があった方が楽しいっしょ?
あ、それと。」
突然、私の耳元に囁いた。
「今度飲む時からは、ひかりさんって呼ばせてね。あと、タメ口でも許して」


……嫌だよ。

口をパクパクさせながら、呆れたようにそう、表情で返事をした。が。


ニコニコ機嫌良さそうに焼き鳥を頬張る高梨には見えてなかったらしい。

はー…

なんか、巻き込まれた?

しまったぁぁぁ。。



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