Bitter Sweet
マンションのエントランスに着くと、見覚えのある人影。
「ー高梨?」
呼びかけると、こちらを向いて片手を軽く挙げた。
「お帰りなさーい。」
暗がりからじゃ分からなかったけど、照明の下で見ると、高梨の顔はほんのり赤い。
「…ただいま?…って、そうじゃなくて!どうしたのよ、酔ってるみたいだし。珍しいね?」
何度も一緒に飲んでるけど、私より高梨の方がザルなので、こんな姿を見るのは稀だった。
「ん~、さっきまで同期何人かで飲んでたー。」
言いながら、ギュッと私を抱きしめる。
「ちょっと!高梨!?酔いすぎ!!」
グーッと高梨を押しのけようとするが、ビクともしない。
「…部屋、行こ?」
スッと離れて、今度は私の腕を引っ張りエレベーターへとグイグイ進む。
あまりの勢いに呆気にとられて、思わず抗議するのも忘れていた。
ーなんで、部屋?
もう、結構遅い時間なのに。
私が高梨を部屋に入れてやる理由なんて、ないのに。
ーどうしよう。
と、悩んだところで多分。
高梨の行動は揺るがない…。
はぁ、と大きくため息を吐きながらエレベーターに乗り込み、フロアのボタンを押すと同時に高梨が詰め寄ってきた。
「ひかりさんこそ、飲んでたんでしょ?ホッペ赤い。」
言われてパッと自分の頬に手を当てる。確かに熱い。
「ー高梨?」
呼びかけると、こちらを向いて片手を軽く挙げた。
「お帰りなさーい。」
暗がりからじゃ分からなかったけど、照明の下で見ると、高梨の顔はほんのり赤い。
「…ただいま?…って、そうじゃなくて!どうしたのよ、酔ってるみたいだし。珍しいね?」
何度も一緒に飲んでるけど、私より高梨の方がザルなので、こんな姿を見るのは稀だった。
「ん~、さっきまで同期何人かで飲んでたー。」
言いながら、ギュッと私を抱きしめる。
「ちょっと!高梨!?酔いすぎ!!」
グーッと高梨を押しのけようとするが、ビクともしない。
「…部屋、行こ?」
スッと離れて、今度は私の腕を引っ張りエレベーターへとグイグイ進む。
あまりの勢いに呆気にとられて、思わず抗議するのも忘れていた。
ーなんで、部屋?
もう、結構遅い時間なのに。
私が高梨を部屋に入れてやる理由なんて、ないのに。
ーどうしよう。
と、悩んだところで多分。
高梨の行動は揺るがない…。
はぁ、と大きくため息を吐きながらエレベーターに乗り込み、フロアのボタンを押すと同時に高梨が詰め寄ってきた。
「ひかりさんこそ、飲んでたんでしょ?ホッペ赤い。」
言われてパッと自分の頬に手を当てる。確かに熱い。