彼は姫の飼育係?
大きな掲示板に、これまた大きく貼り出された紙に記入されている意味のわからぬ説明文と、あたしの名前。
式典が終わり教室に向かっていたあたしは、掲示板に向かう人混みに押され、仕方なくこの場に立ち止まった。
お陰で、この掲示板を見ることができた。
のは、良いのだけど。
掲示板の紙に書かれた意味が
さっぱりわからずポカーンと馬鹿みたいに口を開け、立ち止まることしかできないあたし。
…………何、VIPSって。
「龍ちゃん姫発見したよっ!」
…………………!?
ざわめくあたしの周りは
この一言で一瞬静まり返ったのも、つかの間。
あたしの周りは、すぐに女の叫び声が鳴り響いた。
…………何、何、何?