魅惑のキスネコ!【完】

そう思いながらも、
真後ろでネコに戻っているポパイを見せるにはだいぶ勇気が居る。

気持ちを一生懸命整えようと
呼吸を正す。

視線だけははずさず
あたしはジンを見つめ続けた。

ジンはそんなあたしをみて
さらに苛立った。


「シュンを庇うってことは
そういうことなのかよカナ。」

ジンの声が震えている。
今にも泣き出しそうなくらい不安なのは
ジンも一緒なんだ。


「違うのジン!
誤解しないで。
シュンなんて本当はいないの。
シュンは・・」


「そうだよ、
俺はカナのイトコなんかじゃない。」


真後ろで
聞こえるはずのない声がした。


えっ・・・?


あたしは振り向いて愕然とする。
どういう・・事?



そこには
殴られて苦い顔をした
人間の姿のポパイがそのままでいた。

ネコに戻ってない・・?


「えっ・・なんで・・・」

かすれそうな声でポパイに話しかけるけど
ポパイの視線はジンから離れない。
そしてさらにジンを挑発する。

「カナと俺は、そういう関係だよ。
イトコなんて嘘に決まってるだろ。」

「コイツッ!!!」

「お兄ちゃッ!!」


ドガッ・・!!!


鈍い音がまたなる。

ジンが二発目を
ポパイに浴びせた。

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