魅惑のキスネコ!【完】

警察沙汰にはならずに
あたし達は閉園時間には解放された。

4人でぞろぞろと遊園地から出る。
背後では警備員が
あたし達を見張っているのが分かる。

警備員から見えないところまで来て
一番前を歩いていたジンが立ち止まった。


「カナ。
説明してくれるか・・・?」

低い、重い声でジンがあたしに言った。


「わかった・・・。」

あたしはポパイもサヤカちゃんも居る前で
いままでのことを話した。



”””””””””””””””””””””””””

最初のあの朝、
ポパイが人間の姿で居た事。


揺れる尻尾を確かに見た事。


原因はあの夜の嫉妬で
あたし達がキスをすると人間になってしまい

変身を解くにはキスをしないといけない事。


今までのこと、すべてをジンに話した。


”””””””””””””””””””””””””



話し終わると
なぜか頬がぐっしょり濡れている事に気づく。

いつの間にか泣きながら話していたんだ。




「言えなくてごめんなさい。
本当にっ・・・」


「それで?」

「え・・?」

ジンの冷たい口調が
肌寒い夜風をさらに凍らせる。


「え、それでお終い?
どう考えたっておかしいと思わないの?」


「もちろん、
あたしもおかしいと思ったよ。
でも実際っ・・」


「実際なんだよ。
実際今日、シュンはネコに戻ったか?
戻ってないじゃないか!」


「それは・・。
あたしにもなんでなのか
わかんないよ、でも。
でも、ポパイはポパイなの。
信じられないと思うけど
彼はネコのポパイなんだよ!!」


あたしとジンの視線がポパイにいった。
ポパイはすでにあたし達を見据えていて
口元を緩めた。


「ふ・・ははっ。
カナ、それはいくらなんでもないだろ。
嘘つくならもっと、うまい嘘をつけよ」


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