魅惑のキスネコ!【完】

「ぽ・・ぽぱい・・?」

「だから。
ポパイとか、そういうの
もうばれてるんだから諦めろって。
いつもみたいにシュンって呼べよ。」


なにをいっているの・・・・・?


愕然とするあたしをよそに
ポパイはジンに向き直った。

「俺の名前はシュン。
苗字は別にいいだろ?歳は21。
もちろん、ネコでも犬でもない。
強いて言うなら、カナの愛人か。」


「いつからこんな事・・。
カナとの関係を始めたんだ」


「いつからだっけな。
忘れた。別にいいじゃんそんな事。
事実は事実だし。
それとも、俺達がどこまで進んでるか
知りたいの?」


「てめっ・・!」


「お兄ちゃん落ち着いてッ!」
サヤカちゃんがぐっと
ジンの腕を引っ張った。


ジンはそれを振り払い
自分のポケットに手を突っ込み
あたしの目の前に何かを叩きつけた。


キーン


と高い音を立てて
あたしの目の前に落ちたのは
車の鍵だった。


同時にジンの足音が遠ざかる。

「ジンッ!!!」

たまらなくなって
あたしはその背中を呼び止めた。

ジンはこっちを向かない。


「ジン!!!やだ!!
ジンッ!!ジンーーーー!!!」

泣き叫んで泣き叫んで
その背中を呼ぶけど
振り返ってくれる事もなく
ジンは去っていってしまった。

サヤカちゃんがジンを
慌てて追いかけるけど
二人が戻ってくる事はなく。

あたしとポパイは・・

あたし達二人は
その場に取り残された。


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