永遠(とわ)に果てぬ愛



「えっ、知り合い?」



怜央に向かって聞くと、怜央は当たり前のように答える。



「一応、仕事関係者だけど」



そう言われて、ようやく気づいた。



「あ、そうか。ここにいるんだから、当たり前か」



それ以外の人がいる訳がない。

ただ、お母さんの実家と仕事の付き合いがあったのかと思った。


そう、未だに胡散臭そうにニコニコしているのは、以前嫌みを言いまくっていた母方の祖父だった。


だけど、ようやく分かった。

なぜ、嫌いなはずの私にニコニコしながら話しかけるのか。

おそらく、怜央の方が上の立場なのだろう。

だから、関係が分からなくても怜央の隣にいる限り、邪見に扱えないのだ。




< 131 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop