永遠(とわ)に果てぬ愛



惚けてみるけど、何のことかは分かっている。

おそらく、アレのことだろう。

だけど、自ら言う訳にはいかない。

余程切羽詰っているのか、和奏はすぐに吐き出した。



「宝来乃愛のことよっ」



その名前が出たとたん、口角が上がった。

和奏が目の前にいたにも関わらず、自分の思い通りに進んでいると分かったことが嬉しかったんだ。



「婚約者って何?そんなのがいるのに、何で結婚なんて条件出したの!?」



オレの表情の変化に気づいているのか分からないけど、捲くし立てるように言う。

周りに誰がいようと関係ないらしい。

相変わらず、遠巻きに女たちが見ているのだけど。



「ちょっと、落ち着けって」



さすがに興奮しすぎている。




< 174 / 620 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop