永遠(とわ)に果てぬ愛



そんなに強く押したつもりはなかった。

それに、なぜ押してしまったのだろう。

好きな人なのだから、このまま黙っていればキス、されたかもしれないのに。

なぜか、それが嫌だったんだ。

越智くんにキスされるのが、嫌だったんだ。


唇が、手が、なぜか震えている。

自分のことなのに、何も分からなかった。



「ここまでしても、気づかないの?それとも、気づかないふりでもしている?」



私を覗き込むようにして言う。

その表情は、悲しそうな、傷ついているようにも見えた。



「僕のキスを拒んだのが答えでしょ?」



はっきりそう言った。

キスの単語にドキッとするけど、なんの答えなのだろう。




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