永遠(とわ)に果てぬ愛
弟のために、仕方なく了承したことだと分かっている。
だけど、オレにとっては第一関門突破だからな。
「分かっているよ。
だけど、卒業までには絶対おとすから」
言うと同時に、彼女の唇に触れるだけのキスをする。
「ちょっ、ちょっと……」
それさえも初めてだったのか、さっきよりも顔を赤くして驚いている。
「婚約者の証。覚悟しとけよ」
彼女の唇にそっと触れて言う。
それから、踵を返してそこから立ち去る。
正直、これ以上一緒にいると危ないと、思った。
彼女の一挙一動、全てが可愛く見えるから。
「ちょっと、天羽っ!」
彼女が怒ったように、大きな声を出す。