永遠(とわ)に果てぬ愛
その前に、何でキスを受け入れているんだ。
私たちは偽りであって、本物ではない。
それに、実は好きな人がいる。
だから、おとなしく受け入れるとかありえない。
ちゃんと、拒まないとダメだ。
相手が調子に乗ってしまうから。
「姉さん?何しているの?」
部屋の前で座り込んでしまっている私を見て、不思議そうに拓海が聞く。
「何で、拓海がここにいるの?」
拓海の部屋からなら、ここを通らなくてもリビングへ行けた。
なのに、なぜここにいるのだろう。
「怜央兄が呼びに行ったはずなのに、なかなか来ないから様子を見に来たの」
“怜央兄”って、いつの間にそんなに仲良くなったのだろう。