Weekdayも会いたくて
彼はいつもより、大事そうに抱いてくれた。


もどかしい位の刺激に私は溺れた。


彼に抱きついたときに見える、自分の指に嵌る彼のものだという証拠の指輪が、私を喜ばせた。


まさか、クリスマスに会えるなんて思ってなかったから、私はプレゼントさえ用意していなかったのに。


「ごめんね、私は何も用意していなくて」


お互いに生まれたままの姿で、ベッドの中にいた。


先ほどまで熱い時間を過ごしていたけれど、今は私の事を抱きしめてくれている。


「いいよ、俺が急に尋ねてきたんだしな。驚かそうと思って来たのに、玄関の前でお前から電話来るし、バレたかと思って焦ったんだからな」


彼が今年クリスマスの話題を一度も出さなかったのは、今日サプライズでプロポーズしようと決めていたかららしい。


実行しようとしていたところで、あの私からの電話。


「それに、初めてお前が素直に気持ちを伝えてくれただろ。会いたいって。俺、すげー嬉しかった。いつも我慢してくれているのは気づいてたから」


「なんだ、知ってたんだ」


彼が気づいていたことに驚くと同時に、ちゃんと見ていてくれたことが嬉しいと感じた。


「また来週って言うと、一瞬悲しそうな顔してたよ。俺はさ、毎日でも会いたいし、毎日でも触れていたいって思ってたよ。ただそれはお前を縛り付けるみたいで、なんとなく避けてた」


なんだ……彼も同じ気持ちだったんだ。


もっと早くに伝えて置けばよかった。ずっと私一人のわがままな気持ちだと思っていたから。


「私もね、本当は毎日でも会いたかった。週末だけっていうのが寂しかった」


そう言うと、私を抱きしめてくれている彼の腕が、さらに力強くなった。


「寂しい思いさせてゴメンな。これからは、もっとわがまま言って。思っていることを我慢しないで」


「うん、分かった」


あー、今日はなんて幸せなんだろうか。


仕事から帰るころ、私1人が不幸と思っていたのに。


こんなにも愛しい人がいるんだ。私は幸せ者じゃないか。
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