愛なんかないわけないから
「軽っ!!」

この状態は……お姫様抱っこ。

「離して~!!」

「嫌だね♪笑っ」

何か…忘れてたけど…


女子の皆さんの視線が痛いんですが……!!!!

それぐらいわかれやー!!!!

「あんまり暴れると投げ飛ばすよ?真優。」

「「「「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」

女子の皆さん発狂。

鼓膜切れちゃうよ。

「ねぇ!女子の視線と声がうるさいから降ろして!」


「んー?あー…笑大丈夫大丈夫♪」

「は?どこがよ!!!!」

全然大丈夫じゃないよ!

泣いてる子もいるじゃんよー…

もぉー!!!!

「皆聞いて~♪皆の事はだぁ~い好きだけど…」

何を言い出すんだこの怪物。

だけど静かに皆聞いてる。

「俺が大好き!いや、愛してんのは…」

ストンッ

降ろされた。

何か…嫌な予感……と思ったけどもう遅くて

綺麗すぎる秋川の顔が目前にあって、

秋川の香水が私の頭をくらくら酔わせた。


―チュッ


「真優だから。よろしく★真優、行くぞ?」

は?は?はぁぁぁぁぁぁぁあ????

何?何?何?何?何?何?何?何?何?何?何?

何があったの?

なぜ私は秋川、いや、学校一の女遊びと手を繋いで歩いてるの?


なぜ目の前にいる学校一の女遊びはこんなにも上機嫌なの?


なんなのぉぉぉぉぉぉぉぉ?????

「真優~?どした?」

「ねぇ、何で私はここにいるの?しかも秋川と」

「あれ?覚えてないの?じゃあ、もっかい再現する?」

待って!!!!

私は朝登校した。

遥と話をした。

教室に入ろうとした。

だけど誰かに抱きつかれた。

秋川だった。

それから?

それから私は秋川を…殴った。

そしたら、お姫様抱っこされた。

女子が騒ぐ。

それを止めてと言った。

そしたら女子が騒いだ。

何故?


秋川が私にキスをしたから。


キス、キ、キキキキキキキキキキス!?



「真優……」

秋川の香水が鼻をくすぐった。

秋川の顔はもう少しでキスができる距離だった。


「いやっ!!」

私は下を向いた。

「思い出した!思い出したから!」

「ちぇっ、」

秋川はつまらなそうにした。

「ってか、さっきの言葉は何?」

秋川の頭の上には『?』が沢山見えた。







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