私たちで奏でる物語
「栞那ちゃん♪No緊張!僕達がいるし、楽しもうよっ!」
「う、うう、うううんっ……」
恋君は簡単に言ってくれるけど、私にとってはそんな軽いモンじゃない
初めての学園祭、初めてのバンド、しかも人前
初めてがいっぱいで今に胸が、身体中が、緊張ではちきれてしまいそうなのに
「よし、行くぞ!!」
前のクラスの発表が終わり数秒――
龍君の溌剌とした合図で、三人は歓声の中に飛び込んだ
(落ち着け、私っ!!)
(せっかく三人がこんな私を誘ってくれたの――)
(何としてでも成功させなきゃっ!)
私もガクつく足を前に踏み出した
(暑い……)