七神〜私と君で咲かす花〜
つきがみ…?
「悪いな、小田。でも、自分が仕掛けた勝負に敗けたことを理由に、怒って女に手を挙げるのはどうかと思うけど?」
月神…颯…?
確か、1ヶ月ほど前に転入してきた転入生。
綺麗な黒髪にスラッと高い身長。
おまけにモデルのような顔立ちで、女子からは圧倒的な人気の奴。
「月神。てめぇ、喧嘩売ってんじゃねーだろうな?」
ギロッと小田が月神を睨む。
すると月神はスッとまぶたを閉じた。
「別に売ってる訳じゃねーけど、これ以上女に手を挙げるんだったら話は別だ。こいつの代わりに俺が相手になる」
月神はまぶたを開き、思い切り小田を睨み返した。
「「っ!!!」」
月神の睨みは相当なものだった。
黙って一部始終を見ていた同級生の女子はもちろん、男子でさえもビクッと肩を震わせたほど。