Always
「だけど…初めてなんだよ。

俺からして見れば、初めての恋なんだよ…。

マーサが俺の隣にこないって言うのはわかってるけど…。

もう、マーサが怯えてるところなんて見たくないんだよ…」

七緒は両手で頭を抱えると、その場に座り込んだ。

彼の様子に、僕は…なんて言えばいいのかわからなかった。

こんな時、恵はなんて言うのだろう?

今の今まで、傷つくことから逃げた結果がこれなのかも知れない。

これから僕は、七緒からして見れば悪いことを言うことになるかも知れない。

だけど、傷つくことから逃げるのもよくない。

七緒には、間違っても僕のような人生を歩んで欲しくない。
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