Always
「13日の僕の誕生日に入籍をして、14日の萌さんの誕生日に結婚式と言うのはどうですか?

14日は日曜日で、学校もお休みですし」

「わあ、それいいですね。

あ、でも…」

「どうかしましたか?」

風吾さんが私の顔を覗き込んできた。

「私…結婚式に呼ぶ人が、家族以外誰もいないんです」

今の今まで友達がいなかったから、当然結婚式に招待する人が誰もいない。

呟くように言った私に、
「それは、僕も一緒です。

僕も家族と幼なじみ以外で、招待する人が誰もいませんから」

風吾さんが微笑みながら言った。

「それに、あんまり盛大なのは苦手なんです」

風吾さんは何かを思い出したのか、苦笑いをした。
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