龍神様との恋愛事情!
「どう?何て言ってる?」
お母さんが私に千早様の反応をうかがった。
「あ…お、美味しいって」
「そう?良かった。あ、お茶注いでくるわね」
私と千早様の分もお茶をいれようと、お母さんが立ち上がった。
ここには急須がないから、たぶん食堂に行くんだね。
私も食べて待ってよう。
そう思ってフィナンシェを取ろうとしたら…。
「沙織、好きだからって食べ過ぎちゃダメよ?」
グサリと釘を刺された。
「はーい」
わかってますよ、お母さん。
お母さんの後ろ姿にムスッとしていると、千早様が尋ねてきた。
「沙織はこれが好きなのかい?」
「はい。好きですよ。つい、いっぱい食べちゃいます」
「ふーん。そうなのか。何だっけ?ふなん…?」