龍神様との恋愛事情!
私が探るような眼差しでジーッとおばあちゃんを見ていると、千早様が声を出した。
「もう着くよ」
言ったと同時に降下する。
少し前のめりになった千早様の姿勢に怖くなった私は、千早様の爪をより強く握り締めた。
巨大な転生山を目前にグングンと急降下。
と、その時。
「あっ!千早様がいるよ!」
「おお!お戻りになられたのですな」
「千早様ー!お帰りなさーい!」
どこからともなく黄色い龍の群れが現れた。
その数は十匹以上だったけど、千早様よりも一回りくらい大きさや長さのサイズが小さい龍ばかり。
すごい。千早様、人気者だなぁ…。
そういえば、前に五龍の長とか言ってたよね。
そうだよ、思い出した。
千早様は龍神様達のボスだったんだ。
「千早様、また人間を連れてきたのですか?しかも二人も」
「別に良いではないか。沙織と香織だ。仲良くしてやってくれ」
千早様の紹介に、龍神様達の視線が私とおばあちゃんに集まった。