龍神様との恋愛事情!

「はああ!?妻!?何言っちゃってるんですか!?正気ですか!?」


やっぱり。

若月様もかなり驚いたみたい。

クリクリのパッチリお目々がさらに丸くなってる。


「はぁ…。なぜ皆、そういう反応をするのかな。私はそんなに突拍子もないことを言っているかい?」


千早様は力無く呟いてから私の肩をそっと押した。

たぶん、進めという合図。

私は隣にいるおばあちゃんの袖をクイクイと引っ張って歩き出した。

目の前にいる若月様とすれ違い、階段を上り始める。


「兄上、お待ち下さい!」


私達の背中に若月様が声を放った。


「何かな」


千早様がちらっと後ろを振り返る。


「…本気なのですか?」


「すまないが、本気だよ」


この返事に若月様は押し黙り、その場に佇んだまま二階へ行く私達を見送った。






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