龍神様との恋愛事情!

あれから朱美ちゃんは、私やおばあちゃんが必要になりそうなものをリストアップして若月様のところへすっ飛んでいった。

着替え用の服とかタオルとか、化粧道具や生理用品まで……。

なんか、用意してくれる若月様に申し訳ない…。


「朱美は行動が素早いね。まあ、昔からあんな感じだったかな」


“昔から”。

なぜか、その千早様の言葉が心に引っ掛かった。


「……朱美ちゃんは、小さい頃からここにいるんですか?」


「うん。朱美は赤子の時に命を救ってやってね。それからずっと、こちら側で暮らしているよ。おそらく人間の世界の記憶はないだろうね」


やっぱり、そうなんだ。

朱美ちゃんは赤ちゃんの時からずっと、千早様と一緒に過ごしてきたんだ。


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