龍神様との恋愛事情!
「こんにちは。貴女のお名前は?」
綺麗な金髪に、ニコニコしたふんわり笑顔が特徴的な女性の龍神様が、ふわふわと舞い降りてきた。
「さ、沙織です」
「沙織さんね。私は鏡花(きょうか)。沙織さんはなぜこちらに?ここから先は千早様の部屋よ?」
「その…千早様に会いに…」
美し過ぎる鏡花様を前に、私はだんだん声が小さくなっていった。
上にいる龍神様達はみんなこんなに綺麗なんだよね、きっと…。
そんな中に自分が乗り込んで千早様をペシペシする勇気なんて……ない。
というか、美女に囲まれた千早様を目にしたくない。
これが本音だ…私の。
「千早様に会いに?血を頂きにきたの?」
「いえ、違います。呼びに…来たんです。わ、若月様が、千早様を呼んでいるので」