龍神様との恋愛事情!
ズキン。
また私の胸が勝手に騒ぎ出す。
やっぱり千早様はボスだから、皆さんとそういうことするんだね…。
「でもね、勘違いしないで欲しい」
スルリと私の頬を撫でた千早様の指が、私の顔を上向かせる。
千早様と視線が絡んだ。
「私が自らの意思で口づけた女性は沙織、君だけだよ」
そして彼は照れたように微笑んだ。
「だから、沙織に初めて口づけた時が、私のファーストキスみたいなものだよ」
ファーストキス…?
千早様の…?
私と初めてしたあのキスが?
私は思わず唇を手で覆ってしまった。
頬が熱くなってくる。
口元がにやける。
嘘…!嘘!?
そう、なのっ!?
「沙織、私からも一つ尋ねていいかな?」
「え!?あ、はいっ」