龍神様との恋愛事情!
な、なにそれ?
千早様は私に怒ってほしいの?
嫉妬してほしいの?
まあ、好きの反対は無関心っていうから、私が普通の態度で焦ったんだろうけど…。
私が嫉妬してないとか、本気で思ってるの…?
表情や声には出ていないかもしれないけど、私の胸はしっかりズキンと騒いでしまった。
覚えてる。
私は、あの光景を見て悲しみと同時に「どうしてキスの相手は私じゃないの?」って思った。
「一つ、聞いていいですか?」
「いいよ。何かな」
「なんで千早様は……キスを許したんですか?いつも皆さんに、許してるんですか?」
「それを聞くのかい…?わかった。知りたいなら教えてあげるよ」
すると千早様は一度深く溜息を吐き出してから、冷静に語り始めた。
「沙織の言う通り、いつも許しているよ。彼女達にはね」