龍神様との恋愛事情!
涙が流れた瞬間、急に炎の熱が遠ざかった。
「え…?」
火が消えた。
違う。
彼女の“手”が消えた。
「あああぁっ!!わたくしの手がぁ!!」
手首から先がスッパリと切れている龍神様の腕。
床には彼女のなくなった手が転がっていた。
事態の成り行きに息を呑む。
すると、その手を何者かが足で踏み付けた。
白い袴の裾が視界に入る。
あの着物は…。
「い、ぶき…さま…?」
堂々と立っていたのは伊吹様だった。
手には血のついた刀を握っている。
伊吹様が……助けてくれた…?
「い、伊吹様ではございませんか…!!何故このようなことを…!」
青い髪の龍神様が伊吹様を咎めるように話し掛ける。
「刀でお斬りなさるなど、あんまりではございませんか!?」