龍神様との恋愛事情!
「お前のお決まりの言葉は“大好きな龍神様に会いたい”と“大好きな白龍様とお話ししたい”だったな…」
はうぅ~!
思い返せば私、塒山神社の前で好き好き連呼してたような…!
あれ、全部聞かれてたってことだよね!?
「ある時は友達を連れてきて、俺のことを“強くて優しくて立派な龍神様だ”と熱く語っていたな。あのお前の思いには些か驚いた」
だって…本当に大好きだったんだもん。
みんな龍神なんてただの伝説だって言ってたけど、私は信じたかった。
信じてればいつか必ず会えると思ってた。
「俺がその白龍だ。どうだ?……幻滅したか?」
「げ、んめつ?」
「俺はお前が誇る程、強くも優しくも立派でもない。片腕を差し出して河童どもと取引するような、情けない龍だ」
苦々しく吐き出された言葉。
私は白龍様の考えを否定したくて彼の右手をギュッと握った。