龍神様との恋愛事情!
白龍様は言い終わると、自分の右手の指先を噛んだ。
「何して…!?」
「今日の分だ。飲め」
差し出された指先から滴る血。
「血って、毎日飲むんですか!?」
「言ってなかったか?」
「聞いてませんよ…」
「飲め。龍になりたくないだろう?」
躊躇いはあったけど、突き出された指先をそっと握り締めて口元に寄せた。
「血なら、左腕から出てるじゃないですか。わざわざ切らなくても…」
「こんな傷口から飲むのは気持ち悪いだろう。指を舐めろ」
気遣かってくれた。
やっぱり、優しいんですね。
私は白龍様の指に口づけた。
「で、改めて聞かせろ。“大好き”な俺に出会えてどんな気分だ」
血を飲み込んでいた私は危うくむせそうになった。
ふえっ!?
も、もしかして…あれも聞かれてた!?
――大好きな龍神様に、会えますように!