龍神様との恋愛事情!
「あの…ところで、その方はどなたですか?白龍様のお知り合い?」
「ああ…この土地の産土神だ」
産土神!?
「降龍神社は彼を主神として祀っている神社の一つ。級長津彦命(しなつひこのみこと)がここへ来るのは数年に一度だ」
「なら全国巡って神様を探すんですか!?大変ですよ!大丈夫なんですか?」
「案ずるな。俺は白龍。龍の中で最速を誇る。三日で北から南まで飛んでみせよう」
私を抱き寄せたまま不敵な笑みをくれる白龍様。
けど、すぐにそれは曇った表情になった。
「……俺はお前の方が気掛かりだ。三日、俺の血を飲まねば鱗はかなり広がるだろう。痛みも増す。堪えられるか…?」
「はい!私なら大丈夫です」
私は大丈夫。
だから三日間、おばあちゃんとお母さんの看病をしながら待っていよう。
白龍様のことを信じて…。