龍神様との恋愛事情!



 伊吹様に身を任せるひと時は、とても甘く切なく…苦しいものだった。

前世の恋心を胸に抱きながら、現世の愛を守ろうとしてる…欲張りで最低な私。

伊吹様に抱かれて嬉しい反面、千早様に罪悪感を持つこの心。


私は……どうすればいいの…?





「すまない。無理をさせたか」


「大丈夫ですよ」


事が終わって、裸のまま伊吹様の腕の中で丸くなっている私。


「また伊吹様と出会えたなんて…夢みたいです」


本当…夢みたい。

嬉しい。

嬉しいはずなのに…やっぱり素直に喜べない…。


頭の中で千早様の笑顔がちらつく。


「よく私が桜だってわかりましたね」


「お前の魂から俺の力を感じたからな」


「それだけで?」


「疑うか?俺の血で今のお前も龍化がおさまる。お前が桜だった何よりの証しだ」


「確かに、そうですね」


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