龍神様との恋愛事情!

「そんなに優しいと…また頼っちゃいそうで、嫌です」


「頼ってよ。そのための神様代理なんだから。私は頼られて嬉しいよ」


「ふふ…惚れちゃいますよ…?」


「なお良いね。心置きなく惚れてくれ」


半分冗談。

でも半分は本心。


私は少しだけ千早様に惹かれた。


「さて、送ろうか」


「ありがとうございます」


だいぶ慣れてしまった空中飛行。

短いその間に私は約束をさせられた。


「また何かあったら意地など張らずに私を頼るんだよ。いいね?」


「はい…」



素直に頷いた私の頬に、彼は軽く口づけた。

昼間も去り際にされたけど、今はなぜだか、恥じらいよりも嬉しさが勝(まさ)った。






< 52 / 564 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop