龍神様との恋愛事情!



 家に戻ったら警察が来ていた。

おばあちゃんも無事発見され、めでたしめでたし。

なら良かったんだけど…。


「大変だったのよー。私の家はここじゃないって騒がれちゃって」


翌日の午前中。

私は昨夜のおばあちゃんの様子をお母さんから詳しく聞いていた。


「家に戻ってきても、またすぐ出て行こうとして…家に帰るんだーってきかないのよ」


自分の家がどこだかもわからなくなってる。

家にいても、ここがどこだかわからないんだ。


私は食堂でカップ麺を食べながら沈黙した。

今、おばあちゃんはお父さんと一緒に居間にいる。


「このままじゃ、やっぱり早々に施設に入れないとダメかもしれないわ」


施設…?


私は耳を疑った。


< 53 / 564 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop