龍神様との恋愛事情!


 龍矢くんと二人、無言で坂道を上る。

龍矢くんは昔から無口で無愛想。

だけど、なぜか私とは気が合うみたいで、よく夏休みや冬休みを一緒に遊んで過ごした。

それは私が十七歳、龍矢くんが十八歳になった今も変わらない。


「龍矢くん、今年もお守り買うの?」


「さあな」


「古いの持ってきた?私、今年は忘れずに持ってきたんだ~」


去年は古いお守りの処分ができなかったから、今年はポケットの中にお守りが二つ。


「忘れっぽいお前が、珍しいな。雪でも降るか…?」


「降らないよ~!龍矢くんの意地悪っ」


たわいのない会話をしながら山道を歩く。

突き刺さるような冬の風が頬に当たった。

うう~…寒い。



「……清華」


名前を呼ばれたと思ったら、私の首に温かいものが巻き付いた。


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