龍神様との恋愛事情!
「あいつとは、どういう関係なのかな?」
「あ、あいつ…?」
「とぼけないでね。白龍のイブキだよ。ちなみにイブキってこう書くから」
千早様は私の手を開かせると、そこに指で漢字を書いてった。
「やっ…くすぐったいです」
「こら。私の指先に感じてないで、文字を理解してごらん」
何回か書かれて、やっとわかった。
たぶん「伊吹」って書くんだ。
「で、伊吹とはどういう関係?出会いはいつ頃?」
「そのことなんですけど…私、伊吹様とは初対面ですよ」
「え?嘘だ。絶対嘘だよ」
「本当です!生まれてこの方、一度も伊吹様とは会ったことなかったです!」
威勢よく主張したら、千早様が考えるように顎へ手をやった。