龍神様との恋愛事情!

「そうか…。沙織、その鱗は人にもよるけど、だいたい一週間くらいで全身に発症する。このままだと、沙織は遅くとも一週間で龍になるよ」


龍になる。

警告されても全然実感がわかない。

だって龍だよ?

想像できない。


「防ぐ方法は、君が私達の…龍の世界に来ること」


「え?龍にならなくてすむの?」


「うん。けど、龍の世界に来たら人間の世界には戻れないと思ってほしい。こっちと向こうの行き来はできるけど、人間の世界に来るたび、鱗が身体を侵食してしまう」


龍の世界に行けば、龍にならなくてすむ。

でも、いきなり…そんな。


黙って俯く私の頭を千早様が優しく撫でた。


「すまない…戸惑うよね。こうなることが予測できるから、滅多なことじゃ触れたりしないんだけど…」


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