龍神様との恋愛事情!
――早々現れないよ。沙織みたいに若くて可愛くて私好みの初な結婚前の女の子で、しかも彼氏なしなんて
思い出してムッとした。
それはつまり…。
「………嫌…」
「え?」
「絶対、嫌です。千早様となんて」
「な、なんで!?」
「だって、千早様は自分に都合がいい条件に私が当てはまったから…そんなこと言うんでしょう…?」
そこに愛はないのでしょう?
「そんな相手の奥さんなんか、絶対嫌です」
「沙織…」
「条件で相手を選ぶなら、千早様も他の龍神様と一緒です」
――龍の雌は力の強い相手との子供を求めるんだよ。だから、自分が気に入った強そうな雄との子を生むだけで、夫婦という概念もなければ結婚もしない
そう説明してくれたのは千早様自身だよ?
――龍の雌雄の間に愛はない。でも、私は人間のように愛し愛されてみたいんだ
この言葉は嘘だったの?