love letter~章吾~
聡は、相変わらず尾関と続いている。
あの日、はじめて尾関に送ったメール。
それをきっかけに、あのバカはきっと調子にのるだろうと思っていた。
でも……
「聡くーん! ジュース買って来たよ」
「おっ、サンキュ。……って、章吾の分は?」
「あ……。ごめん、全然頭になかった」
尾関はやっぱり聡の彼女だったわけで。
俺から送られてきたメールで、調子づくわけなかったんだ。
聡の分だけジュースを買って来た尾関は、俺の方なんか見向きもせずに、聡だけを見て言う。
「ごめんね、すぐ買ってくるね」