jack of all trades ~珍奇なS悪魔の住処~【完】
電話を切ったあと、香さんにそのことを伝えた。
「そうか、良かったな。運命ってものは、予想もつかないことをしでかしてくれる。僕みたいに悪戯が好きなんだね」
「そうだね。香さんとこうやっていられるのも、今でも不思議に感じちゃうよ」
すると、香さんはわたしの髪を梳くように触ってきた。
長い黒髪がサラサラと落ちた。
「ケーキ作りと僕、どっちがいい?」
「えっ!? どっちって・・・・・・う~ん」
今は早くケーキを作ってあげたい・・・・・・けど、香さんに甘えたい気持ちもある。
わたしが悩んでいると、香さんは悪戯な笑みを浮かべて耳元で囁いてきた。
「優柔不断なお姫様、僕は永遠に君のS悪魔さ」
そう言ってわたしをお姫様抱っこし、奥の部屋へと進んでいく。
「か・・・・・・香さんっ!?」
「シー。真論が起きちゃう。今は僕に独占させてよ。また子ども作っちゃおっか?」
耳を熱くしながら、背中をポカポカ叩いて、小さな抵抗をした。
「まだ、そんな余裕・・・・・・今はないよ・・・・・・」
香さんは、クスッと笑って、また囁いた。
「分かってる。今は、僕の全てが蕾を欲しているんだ。悪魔だからね、僕は。覚悟はいいかい?」
無言で頷いたわたしにキスを落とした悪魔は言った。
「地の果てまで、蕾を愛しているよ。終わりなんてないんだ。永遠の愛を君だけに捧げるよ」


                                             

~END~

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