jack of all trades ~珍奇なS悪魔の住処~【完】
志音はそっと手を重ねてきた。
「蕾はたくさん傷付いたな。本当は一途に想える力を持っているのに、上手く発揮できなかったんだ。運命に転がされたのかもしれない。だけど、欲張りでもある。1つ1つ逃げていく。そうしたら、当然1つ1つ片を付けられずに貯まっていく。おもちゃを散らかした子どものように。相手が蕾を愛している人ならばなおさらだ。皆苦しんでいるよ。彼氏も、彼も、そしてわたしも。選択するときがきたんだ。逃げてはいけない。何でも屋と話をつけてから、わたしの元においで。1つ言えることは、タブーな関係は続けるなということ」
ショックだった。
志音は味方にはなってくれなかった。
慰めのようで、慰めじゃない。
やっと、秀斗と別れて、形状はフリーになれたのに、認めてもらえなかった。
わたしの大きな決心は、巨大バルーンのように、更に膨らませなければいけないのだ。
今日は志音と1つになれるはずの日だった。
だけど、涙を拭って抱き締めてくれるだけだった。
打ち明けてよかったのか、悪かったのか、答えは出なかった。
ただ、隠し事をしていたという罪悪感だけが、椿の花のようにぽとりと落ちたことだけは確かだった。
漆黒の椿、それが志音ではないことを祈るしかなかった。
これ以上、誰も失いたくない。
それは、言いかえると、1人に絞れということだ。
人を天秤にかけて、微量でも軽い方を落としてしまえだなんて・・・・・・。
なんて怖い作業なのだろうか?
皆、どうしてそんなことができてしまうのだろうか?
「蕾はたくさん傷付いたな。本当は一途に想える力を持っているのに、上手く発揮できなかったんだ。運命に転がされたのかもしれない。だけど、欲張りでもある。1つ1つ逃げていく。そうしたら、当然1つ1つ片を付けられずに貯まっていく。おもちゃを散らかした子どものように。相手が蕾を愛している人ならばなおさらだ。皆苦しんでいるよ。彼氏も、彼も、そしてわたしも。選択するときがきたんだ。逃げてはいけない。何でも屋と話をつけてから、わたしの元においで。1つ言えることは、タブーな関係は続けるなということ」
ショックだった。
志音は味方にはなってくれなかった。
慰めのようで、慰めじゃない。
やっと、秀斗と別れて、形状はフリーになれたのに、認めてもらえなかった。
わたしの大きな決心は、巨大バルーンのように、更に膨らませなければいけないのだ。
今日は志音と1つになれるはずの日だった。
だけど、涙を拭って抱き締めてくれるだけだった。
打ち明けてよかったのか、悪かったのか、答えは出なかった。
ただ、隠し事をしていたという罪悪感だけが、椿の花のようにぽとりと落ちたことだけは確かだった。
漆黒の椿、それが志音ではないことを祈るしかなかった。
これ以上、誰も失いたくない。
それは、言いかえると、1人に絞れということだ。
人を天秤にかけて、微量でも軽い方を落としてしまえだなんて・・・・・・。
なんて怖い作業なのだろうか?
皆、どうしてそんなことができてしまうのだろうか?