光の思い出 - happiness&unhappiness -
心の中はぐちゃぐちゃだけど、目の前の光景は相変わらずキラキラと輝いている。私の心もこれぐらい綺麗になれたら良いのに。
「……知ってる? 女の方が男よりも同じものを見ていられるんだって」
「ふうん」
孝太の興味なさそうな声。でもめげずに唇は動き出す。
「この前テレビで言ってた。なんか、脳の作りが男女で違うらしくて。女の方がこういうイルミネーションとかをずっと見ていられるんだって。実験映像が映ってたけど、男の方がすぐに見飽きてたよ。男ってどいつもこいつも飽き性なんだね」
「ちょっ、それ俺への嫌味かよ!」
さすがに私の言いたいことが伝わったのか、孝太が苦笑して顔を歪ませている。
実感すればいいんだ。どれほど自分が飽き性で、どれほど私を傷付けたのか。
浮気がバレた時も別れることを決めた時も、決してこいつは謝ろうとはしなかった。弁解とかいう姑息な手さえ知らないとんでもない男。
そんなやつなんだから、ちょっとは学習しろバカ野郎。
孝太を覗き見ると、少し真剣な表情で光の変化を見届けていた。ちょっとは何かを感じたのだろうか。
「……俺は、確かに飽き性だけどさ。有美のことは、他の女子よりは大事にしようと思ってた。キスとかその先とかも、ゆっくりと有美のペースに合わせていけたらいいなって考えてたし」
「私と付き合っておきながら他の女子とあっさりキスしてた野郎に言われたくない」
「それは、そうだけど……。でも、思ってたのは事実だよ。他の女子はそう思わなかったから、簡単に手も出せた」
「あんたマジで最低! それ聞く人によっては今まで付き合ってきた女子全員を敵に回すようなもんでしょう!」
何なのこいつ。ほんと殴ってやりたい。さすがにまたここで殴ると目立つから堪えるけれど。