月の絆~最初で最後の運命のあなた~
声は、少し穏やかになっている。
というより、不安そうだ。
「狼呀……少し痛いから離してくれる?」
「嫌だ」
子供か!
こんなに図体のでっかい男には似合わない言葉に、笑いたい気持ちを抑えながら、あたしは腕の中でもぞもぞ動いた。
「……携帯が振動してるから、誰からか見たいんだけど」
「ああ、悪い」
狼呀は少し腕を緩めてくれたから、あたしはジーンズのポケットから携帯電話を取り出した。
着信は――お母さんからだった。