月の絆~最初で最後の運命のあなた~




「はい、もしもし」


『マリア? 久しぶりって言ったら変かしら?』


「ううん。そんなことないよ」


 そう言ってみたけど、少しだけ懐かしく感じる。


 でも、今日の夜になれば会えると思えば、これまでの淋しさは吹き飛ぶと思っていた。


 次の言葉を聞くまでは――。


『本当は今日の夜には、家に帰ることになってたでしょ? でも、こっちは大雪で、ホテルから出られないのよ。落ち着いたら帰るから』


「えっ! そんなにすごいの?」


『ええ、あなたは大丈夫?』


「う、うん。平気だよ。焦らなくていいから、気を付けて帰ってきてね」


 
< 193 / 356 >

この作品をシェア

pagetop