月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「はい、もしもし」
『マリア? 久しぶりって言ったら変かしら?』
「ううん。そんなことないよ」
そう言ってみたけど、少しだけ懐かしく感じる。
でも、今日の夜になれば会えると思えば、これまでの淋しさは吹き飛ぶと思っていた。
次の言葉を聞くまでは――。
『本当は今日の夜には、家に帰ることになってたでしょ? でも、こっちは大雪で、ホテルから出られないのよ。落ち着いたら帰るから』
「えっ! そんなにすごいの?」
『ええ、あなたは大丈夫?』
「う、うん。平気だよ。焦らなくていいから、気を付けて帰ってきてね」