月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「両親は出かけてるのか?」
「うん……一週間の旅行だったはずなんだけど、雪で足止めされてるみたい」
「ふーん……」
狼呀は、考え込むような表情になった。
でも、あんまりいいことじゃない気がする。
「だったら、両親が帰るまで俺の家に泊まったらどうだ?」
ほら、やっぱり。
いいことじゃない。
「それって……よくないと思う」
「どうして? もしかして」
狼呀は、少し辛そうな顔をした。
たぶん、ちょっと前に打ち明けた自分の事で、あたしが拒否していると思っているんだと思う。
心が痛んだ。
「あなたが人狼であることは、別に関係ない」
「なら、どうしてだ?」
「前に言ったでしょ。あたしは、軽々しく男の部屋には入らないって」
そこを曲げる気はない。
たとえ、彼を信じられると気づいても。