月の絆~最初で最後の運命のあなた~
「あの吸血鬼の部屋に泊まってるのに? あいつとは、セックスもしたのに?」
あたしは、ドキリとした。
「レンは、家に帰りたくないあたしに、部屋を貸してくれてるの! それに、彼とセッ……そんなことしてない」
「俺は……君の性的快感を感じて、今日きたんだぞ!」
「あれは、彼に血を飲まれてたから」
「あのクソ野郎に血を吸われてたって、マリアを伴侶だと思う気持ちは変わらない。だから、嘘だけはつかないでくれよ」
彼は両手で顔を覆って、肘を膝についた。
その様子に、あたしの心から温もりが消えていき冷えてくる。
嫌われた。
口ではそう言っていても、昨日までとは同じ目では見てもらえなくなる。
そう思っただけで、口から秘密が溢れ出していた。
「彼とは、そういう事はできないの。彼ら吸血鬼は、運命の花嫁にしか性欲を感じられないのよ!」
そう言うと、狼呀はゆっくりと顔を上げた。