月の絆~最初で最後の運命のあなた~


「まさかとは思うけど……感動のあまり、いきなり抱きついたりしてないよな?」


「お前! 見てたのか?」


 思わず狼呀は反応してしまった。


 すぐに、瑞季のはったりだと気づいたが、すでに事は遅し。


 瑞季は、にんまりと笑った。


「へえ、抱き締めたんだ? そりゃ、まずいな」


「お前に言われなくても、分かってる。問題はそれだけじゃない」
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