* 竜の眠る国 *




「シェリナ様は……拘束されてるわ」


「―――!」


「あなたもいたあの牢に、お父上である大神官と共に幽閉されてます」


「それは……私を殺そうとしたから?」


「それだけではないけど――…後は私ども使用人の預かり知らぬ事。

 ユウナは早く治すことだけを考えなさい。
 シオン様も心配してるわ」



 この話は終わりとばかりに強制終了させると、ナタルに湯の用意を伝えた。



 ………シオン。


「シオンは今お城にいないの?」


「ええ。あんなことがおきて……王子は国境強化のためにお出かけになられて、多分早くても帰るのは明後日ね」


「そう…」


 まだまだだ……



「さ、湯の用意ができたわ。
 終わったら医師に見てもらいましょ」


 私の様子に何故か上機嫌のマーサは、にこやかに私をベッドから引き吊り出した。



< 266 / 287 >

この作品をシェア

pagetop